納棺師日記

納棺師日記

おそなえ!?…なんだおともか。

今週のお題「ごはんのお供」

 

はい、普通にお供を読み間違えたKです。

 

今日は普段あまり全くと言っても過言ではない気にしない「仏飯(ぶっぱん)」について少しお話をさせていただきます。

仏教の基本のお供えである「五供(ごくう)」は、仏壇に線香、花、灯り・お水、ご飯をお供えする供養です。その内の「ご飯」は、私達も毎日食べるものですから、最も身近なお供え物と言えるかもですね。

どうして仏壇にご飯をお供えするのか知っていますか?
毎日何気なくお供えをしている方もいるかもしれませんが(最近はそもそも仏壇があるお家も減っている気がしますが)、仏前への正しいご飯の供え方というのはあるんでしょうか?私と一緒に学んでいきましょう!!

実はご飯の盛る仏具や仏壇へのご飯の供え方などは、宗派によって作法が異なります。

仏壇にご飯をお供えすることの意味やご飯の盛り方、仏壇へのご飯の供え方や下げるタイミングについてご紹介します。私が知っている限りで申し訳ないですが

 

・飮食供養

仏様のために仏壇にご飯をお供えすることを「飮食供養(おんじきくよう)」と言います。「飯」じゃないよ「飮」だよ!でも「飲」でも大丈夫らしい!仏様って寛大!素敵!!

ご飯は私達の生活に必要不可欠なものですが、私達が食べているものと同じものを仏壇にお供えすることで、仏様やご先祖様と繋がることができると言われます。

 

・仏様のお食事

仏壇にご飯を供えるのは「仏様の空腹を満たすため」と言いますが、仏様やご先祖様がご飯を食べる訳ではありません。私達がお供えしているのは「ご飯の湯気」です。仙人が食べているといわれる霞と似た感じなのかもしれない
ですから仏壇には湯気が出ている炊きたてのご飯をお供えします。

 

・仏飯

仏壇にお供えするご飯のことを「仏飯(ぶっぱん)」と呼びます。浄土真宗大谷派では「お仏供(おぶく)」という呼び方を使います。
他にも「香飯(こうはん)」や「お鉢(おはち)」等、地域や宗派によって色々な言い方で呼ばれています。

 

・ご飯をお供えする意味

仏壇にご飯をお供えする意味は、仏様やご先祖様に私達からの感謝の気持ちを表すためです。
仏前に供えられた炊きたてのご飯は「今日も飢えることなく、元気に美味しくご飯がいただけて感謝しています」という私達から仏様へのメッセージらしいです。はぇ~奥が深いですね~

 

 

 

 

お供えの器について

仏壇へのご飯は専用の器に盛ってお供えします。
故人が生前使っていたお茶碗に入れてあげたいという方もいますが、あの世では現世のお茶碗は使えないのでお供え用の器を使います。

 

・仏飯器(ぶっぱんき)または仏器(ぶっき)

仏様用のご飯は「仏飯器」に盛って仏壇に供えます。
仏飯器に足がついて少し高くなっているのは「召し上がっていただく」という敬いの心を表しています。仏飯器は全ての宗派で使われますが、真宗大谷派では「仏器」と言う名で呼ばれます。

 

・仏飯器の数

仏壇に使う仏飯器の数は仏壇の大きさにもよりますが、浄土真宗以外の宗派では日常の供養では1つ、法事や命日など正式な時には2つ使用するのが一般的らしいです。
浄土真宗では通常は3つ、正式な場では4つが主流とされています。1つしか見たことないなぁ

 

・宗派の違い

仏飯器を含め仏壇で使われる仏具は、宗派だけでなく菩提寺や地域によって素材や色、紋などの決まり事があったりするので注意が必要です。
中でも知られているのが、主に浄土真宗本願寺派(西)で使用される黒仏具と、大谷派(東)の金仏具です。煌びやかな方が○○派で…みたいなやつですね。真宗大谷派では、鶴と亀のデザインが施された専用仏具も使われます。

 

 

 

 

ご飯の盛り方も宗派で違うだと…

 

・お供えのご飯

仏壇に供えるご飯は、毎朝炊きたての一番飯を盛るのが理想です。お供えのご飯は朝一番にしますが、もし朝ではなくお昼以降にご飯を炊いたのならその時にお供えしましょう。時間がずれるとしても炊き立てが良いみたいですね。
朝一番でも、前の晩から炊飯器で保温されていたご飯をお供えするのは避けましょう。

 

・お通夜などでよく見るアレ

ご飯の真ん中に箸を垂直に立ててお供えするのを見たことがあると思いますが、あれは「枕飯(まくらめし)」と言ってお通夜や葬儀の時に故人に捧げるご飯の盛り方で、仏壇にお供えする時に箸は立てません。

 

・ご飯の盛り方

仏壇に供えるご飯は私達が大盛りのご飯を食べるときのように、仏飯器に高く丸い形に盛ってお供えするのが一般的です。
しかし浄土真宗本願寺派真宗大谷派では、それぞれ特別な盛り方を使います。

本願寺派(西)のご飯の盛り方

本願寺派では「蓮のつぼみ」をイメージした盛り方を使います。
まず仏飯器にご飯を小高く盛ってから、しゃもじの背などを使って蓮のつぼみのような形に整えていきます。
予め仏飯器としゃもじを水で少し濡らしておくとご飯の形が整えやすくなります。

真宗大谷派(東)のご飯の盛り方

大谷派はご飯を「蓮の実」をイメージした形に盛ります。
蓮の実の形にするために「盛糟(もっそう)」という専用の仏具を使うらしいのですが、ご自宅の仏器の大きさに合わせたサイズの盛糟を選びましょう。

 

 

 

 

ここまで色々調べながら書いてきましたが、細かいことを書き出すととても長くなるので今日はここまででいいですかね・・・・・・・・よしOK!

あと例えで出す宗派が浄土真宗しかないのはすみません。私が浄土真宗なのでお許しください。

 あぁ!今週のお題詐欺になるところでした。私のご飯のお供は田中のふりかけの旅行の友です・・・・・・・・・・・私今これを読んでる皆さんの顔見えてますけど誰も笑ってないですね

 

 

 

 

ここまで読んでいただいてありがとうございます!気になることやご質問等あればお気軽にお尋ねください!

www.lastmake-amane.com

 

 

ではまた。

 

 

 

(筆者:中の人 K )